「トランプは詐欺師、人種差別的」と証言……
「トランプは詐欺師、人種差別的」と証言……弁護士はなぜ大統領を裏切ったのか
文春オンライン3/13(水) 6:00配信
「皮肉ですねぇ。ベトナム戦争を逃れたトランプがいよいよ(米朝会談で)ベトナムへ行ったと思ったら、国内で死ぬような目に遭うとは」
米コメディアンがそう揶揄したのは、トランプ氏の元顧問弁護士で、徹底した忠誠心から大統領の“6人目の子ども”とも言われたマイケル・コーエン氏(52)の議会証言だ。米朝会談の最中に行われた下院公聴会(2月27日)で、トランプ氏を「詐欺師」「人種差別的」「重犯罪人」と告発。ポルノ女優への口止め料を裏付ける小切手などの物証まで明らかにしたのだ。
“親”を完全に裏切ったコーエン氏。学位を取得したのは全米で最低ランクとされる法科大学院で、特に目立った仕事はしてこなかった。転機は90年代後半、同じニューヨーク出身のトランプ氏と、トランプ・タワーで開催された共和党の資金集めパーティーで出会ったこと。その後、コーエン氏がトランプ・ワールド・タワーの不動産を購入した際、トランプ氏自身が契約書の手続きもしたという。
「あの男は何者だ?」トランプ氏がコーエン氏を気に入った理由
関係が一気に強固になったのは06年。ワールド・タワーの住人やコンドミニアムのオーナーらが、ビルの運営を担っていたトランプ・オーガニゼーションを追放しようとする騒動が起きたのだ。この時、トランプ氏がビルを手放さずに済むよう巧みに弁護したのが、コーエン氏だった。
トランプ氏はその仕事ぶりに「あの男は何者だ? うちの弁護士には1回何百万円と支払っているのに、肝心な仕事ができていない」といたく感心したという。すぐさま自身の顧問弁護士に就任させると、以来、コーエン氏に世界中を飛び回らせ、様々な“汚れ仕事”を任せてきた。アパレル業を営むコーエン氏の義父もトランプ氏のビジネスパートナーと言われる。
大統領に就任した17年には「裏切るくらいなら高層ビルから飛び降りた方がマシ」と言い切っていたコーエン氏。だが昨年8月、選挙資金法違反などの罪を認め、司法取引に応じた。禁錮3年が言い渡され、3月6日に収監予定だが、それでもトランプ氏を擁護し続けていれば、さらに刑は重くなっていたと見られる。
ついに切り札を繰り出したコーエン氏に対し、トランプ氏の手持ちカードは日に日にゼロに近付いている。
近藤 奈香/週刊文春 2019年3月14日号
㊟人は必ず裏切るもの、と考えて置くべき見本ですね。
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