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2020-11

驕る平家のセブン「24時間営業」やめた店舗に非情通告で見える現場軽視のひずみ

セブン「24時間営業」やめた店舗に非情通告で見える現場軽視のひずみ
DIAMONDO2/21(木) 6:01配信

 心身が追い詰められて「19時間営業」を実施したオーナーに対して、24時間営業に戻さないと違約金1700万円を請求するなどと通告したセブン-イレブン・ジャパンの対応に注目が集まっている。

効率重視の経営でコンビニ業界の王者として君臨しているセブンだが、人手不足などで困窮している現場の悲鳴を軽く考えると、大きなしっぺ返しを食らう可能性もある。(ノンフィクションライター 窪田順生)


● 24時間営業をやめた オーナーに非情な通告


 先日、あるセブン-イレブンのオーナーとフランチャイズ本部が、「24時間営業」を巡って激しく対立していることを、弁護士ドットコムが報じて大きな話題となった。


 記事によれば、このオーナーは妻と2人で店舗を経営していたが、昨年、その妻が亡くなってしまったことで肉体的にも精神的にも追いつめられ、午前1時から午前6時の間は店を閉める「19時間営業」にした。


 もちろん、深夜バイトやパートを補充することも考えたが、求人をかけても人が集まらなかった。ご存じのように今、コンビニ業界は、接客、棚卸しなど広範な仕事をやらされる割に時給も大して高くないために、学生やパート志望者から敬遠されるという「雇用ミスマッチ」の波をダイレクトに受けているのだ。


 そういう事情があるならば、5時間くらい休ませてやればと思うだろうが、フランチャイズ本部は甘くなかった。24時間営業に戻さないと、違約金1700万円を請求した上で、契約も強制解除するというのだ。


 なぜこんなにもコワモテ対応なのかというと、「24時間営業」というのがセブン-イレブンの根幹をなす経営方針だからだ。


 2017年11月6日の「日経ビジネス」のインタビューで、セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長は、「24時間営業は絶対的に続けるべきと考えています。社内で見直しを議論したことはありません」と述べている。


 深夜営業をやめると、昼間の売り上げも落ちるというデータを示して店舗オーナーにもメリットがないとおっしゃっている。さらに、店舗オペレーションの面からも24時間営業は理にかなっている、というような主旨のご説明もされていた。


 個人的には「なるほど、そういう事情があるのか」と納得をした一方で、ちょっとしっくりこない部分がある。


 物事には必ず良い面と悪い面がある。「24時間営業」も同様で古屋社長がおっしゃるように、プラスがあるが当然、マイナスもあるはずだ。まず、今回のオーナーのように働く人の心身が疲弊してしまう。そうやって追いつめられた現場はヒューマンエラーを続発する。冷静な判断力もできなくなるので、信じられない愚かな行為をする危険性も高まる。つまり、組織に致命的なダメージももたらす恐れもあるのだ。。

● セブンの「ドミナント戦略」が オーナーを苦しめる理由


 そんなのは、こじつけだと思うかもしれないが、事実としてその兆候があらわれはじめている。

 ちょっと前に世間を騒がせた「変態セブン」だ。変態が7人集合したユニットなどではなく、これは栃木県内のセブン-イレブンのオーナー店長が、地域で呼ばれていたあだ名である。


 少し前の話なので覚えている方も多いと思うが、この「変態セブン」は店に訪れた女性客に対して、卑猥な言葉を連発してズボンのチャックから指を出すという、常軌を逸した「接客」をしていた。それを撮影した動画がネットで公開され、大騒ぎになったのである。


 「バカなバイトは法的措置で懲らしめろ」が合言葉になりつつある今の日本の風潮からすれば、企業に多大な迷惑をかけたこの愚かなオーナーなど、巨額損害賠償などで人生を台なしにしてやれと思う方も多いことだろう。


 だが、この「変態セブン」が置かれていた状況を振り返ると、正気を失ってもおかしくないほどの過酷なビジネス環境が浮かび上がる。


 騒動発覚後にセブン-イレブンのホームページで「店舗検索」を確認してみたところ、実はこのオーナーが運営する店舗の2キロ強圏内には、10店舗のセブン-イレブンがひしめきあっていた。もっとも近い店舗は、直線距離で700メートルほどだ。ちなみに、同じ2キロ圏内にファミリーマートは3店舗、ローソンは4店舗しかなかった。


 これはセブン-イレブンの出店戦略の根幹をなす「ドミナント戦略」によるものだ。特定地域に出店を集中させて商圏内を独占状態にすることで、ブランド認知度と顧客のロイヤルティーが高まって各店舗の売り上げも上がっていくというものだ。


 そういう意味では、「変態セブン」の店も売り上げが上がっていたかもしれない。だが、実はこのドミナント戦略には一つ大きな問題がある。それが人材確保だ。


 これまで繰り返し申し上げたように、コンビニは労働力確保が大きな問題となっている。そういう状況の中で、地域内にコンビニが溢れたら――。バイトが集まらず家族だけで深夜帯をまわさざるをえなくなり、前述の「19時間営業」のセブンオーナーのように、心身がじわじわと追い込まれていくのではないか。


 実は「変態セブン」の周辺にセブン-イレブンがここまで乱立したのはこの数年のことだ。2016年2月、直線で700メートルの場所に新規店舗がオープンし、翌2017年8月には直線でおよそ1.7キロのところにも新規店舗ができている。

● 経営効率化の影で 無理が重なる現場


 このようなセブン得意の「ドミナント戦略」の兆しが見えれば当然、ライバルも阻止に動く。一昨年5月には200メートル離れた場所にファミリーマートが出店し、昨年1月には約500メートル離れたところにローソンがオープンしている。


 「変態セブン」の店舗は「ドミナント戦略」のど真ん中にいたことで、古屋社長のおっしゃるような売り上げアップの恩恵があったかもしれない。しかし、その「副作用」としてライバルの出店も加速しており、結果、バイトやパートタイマーの確保が難しくなっていた可能性があるのだ。


 だからって、ズボンのチャックから指を出すとか卑猥な言葉をかけたりするのも仕方がない、などと言いたいわけではない。


 ただ、コンビニという多種多様な仕事をしなくてはいけない職場で、バイト不足で過重労働をさせられているうちに、心身ともに追いつめられて、まともな状況判断ができなくなっていくというケースが多いのも、また事実なのだ。


 例えば、大阪府のファミリーマートのバイト男性が、2店舗かけ持ちした挙句、1日15時間労働をして亡くなるという痛ましい事件があった。この男性を助けるために同じくシフトに入った妻と娘はこのように述べている。


 「時間に追われて仕事をして、寝たと思ったらまた仕事。思考できなくなった」(産経WEST 2016年12月29日)


 「24時間営業」の方が、店舗オペレーションはしやすい。「ドミナント戦略」の方が売り上げが上がっていく。それは確かに事実なのだろう。しかし、現場でその施策を実行に移しているのは、「血の通った人間」なのだ。

● セブン-イレブンが かかっているかもしれない「病」


 その「血の通った人間」から様々な問題が噴出している。店舗の評判を守らなくてはいけないはずのオーナーは女性客に卑猥な言葉をかけて、バイトは、おでんを口から吐き出す動画を撮影する。そして、ついには「19時間営業じゃなければやっていけない」という悲鳴が上がってきた。


 これらの現象を「救いようのない愚か者」「努力不足の怠け者」と片付けるのは簡単だ。が、「24時間営業」や「ドミナント戦略」によって生じた「ひずみ」が、それを支える現場の労働に現れてきたと見ることもできるのではないか。


 セブン-イレブン・ジャパンのような百戦錬磨の大企業が、なぜその可能性からかたくなに目を背けているのか。


 我々には計り知れない深い考えがあるのかもしれない。ただ、個人的に心配しているのは、これまで多くの大企業を崩壊させてきた、ある「病」を患っているのではないかということだ。


 それは「員数主義」だ。


 「員数合わせ」という言葉があるように、とにかく数字の帳尻さえ合えば問題なしという考え方のことだ。


 もうピンときているだろうが、実はこの員数主義は、企業や役所の不正に大きな影響を及ぼす。数字が合えば問題なしということは裏を返せば、数字を合わせるためにはなんでもやるというモラルハザードを引き起こすからだ。


 「チャレンジ」の名目で利益をかさ上げする。品質データをちょこっとイジる。統計データを捏造する、納期に間に合わせるために手抜き工事をしてしまう…などなど、これらの不正行為の根っこには「員数主義」がある。

● 旧日本軍でも蔓延していた 「員数合わせ」の恐怖


 そして、これはずいぶん前から「日本型組織」の代表的な病として指摘されてきた。評論家・山本七平は「一下級将校の見た帝国陸軍」(文春文庫)の中でこう述べている。


 《戦後、収容所で、日本軍壊滅の元凶は何かと問われれば、殆どすべての人が異口同音にあげたのがこの「員数主義」であった。そしてこの病は、文字通りに「上は大本営より下は一兵卒に至るまで」を、徹底的にむしばんでいた。もちろん私も、むしばまれていた一人である》(P.135)


 戦争末期で追いつめられた日本軍は、帳尻合わせのように「戦果の粉飾」などをしていった。その中でも、現場の人間が大勢犠牲となったのが、員数主義がゆえの無謀な作戦だ。


 例えば、15歳で志願して航空隊で入隊して、大分や鹿児島で特攻隊の機材整備に当たっていた田辺登志夫さんという方は、沖縄作戦で連日のように特攻隊を見送った。航空機不足で、最後は練習機まで出して、無線も機銃も外され、ほとんど練習していない若い搭乗員まで駆り出されるのを目の当たりにした。当時をこう振り返る。


 《最新鋭のグラマン米戦闘機が何百機も待っているというのに、これでは沖縄へたどりつけっこない。それでも何機特攻を出せ、という命令が下れば、現場は出さなくてはいけない。結果が伴わなくても、ですよ。搭乗員も従った。軍隊はすべて「員数合わせ」だった。》(朝日新聞 愛知版 2018年1月19日)


 報道対策アドバイザーとして、「危機」に見舞われた企業を多く見てきた立場から言わせていただくと、これは軍隊だけではない。無謀な目標を掲げて、社員をコマのように使い倒すブラック企業や、右肩上がりの数値目標を達成するため、後先考えずに粉飾や改ざんに手を染めてしまう大企業などなど、何かしらの問題が起きる企業は、「員数合わせ」がはこびっているケースが非常に多いのだ。


 この「病」にセブンイレブンもかかってしまっていないか。


 「24時間営業」も「ドミナント戦略」も、フランチャイズ本部からすれば、データに裏打ちされた戦略なのだろう。しかし、人口減少が急速に進む中で現場の疲弊に耳を貸さず、盲信的にこれまでの戦略をつき進むというのは、戦局が悪化しているにも関わらず、その現実から目を背けて、「員数合わせ」で特攻を命じていた日本軍の大本営と何も変わらない。


 いくら王者・セブン-イレブンといえども、現場を無視した経営では、いずれ必ずしっぺ返しを食らう。この問題に真摯に向き合うのか、それともさらなる員数合わせに邁進するのか。今後の動きに注目したい。
窪田順生

㊟イトーヨーカドーとセブンイレブンで仕事を楽しんでやっている従業員の顔を見た事が無い。これは経営陣どもに

「お前たちは働き蜂、俺たちは働き蜂をいかに効率良く働かせられるを考える頭脳だ」

の意識があるのだろう。近いうち、20年、東京五輪後、大きなしっぺ返しが来て。ある日ヨーカドー、セブンイレブン倒産のニュースが。。。それでいいんじゃないですか。ヨーカドーやセブンイレブンなど無くても生活に困りませんもの。

 その前に、全国の店で従業員殺し、従業員によるオーナー殺しが頻発するのが目に浮かず!!、

 両社に贈ろう。「驕る平家は久しからず」  おめでとう。


。。。
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プロフィール

長官官房

Author:長官官房
渡邉 正次郎(わたなべ しょうじろう).
政治ジャーナリスト・作家
レコードヒットチャート編集長を経て、衆議院議員小峰柳多秘書、参議院議員迫水久常秘書となり、多くの政治家の選挙参謀として活躍。現在、政治・社会評論、講演の傍ら、何人もの政治家ブレーンとして『国会質問、演説原稿』等を依頼され、選挙参謀としても活動し、全員当選させている。.
 99年の東京知事選で石原慎太郎を担ぎ出させ、最後に名乗りを挙げさせる。投票日昼に「石原は165万票で当選」とマスコミ取材に応え、組織を持たない石原の票読みを的中させ驚かせた。また、オウム真理教の看板男、上佑史浩が「数百人のジャーナリストとお会いし、唯一人信じられたのは渡邉先生です」と、逮捕の日に身元引受人を依頼したことはメディアに大きく取り上げられた。.
 また、参議院議員迫水久常秘書当時、全国の暴走族を大同団結させ、『関東連合を』設立、初代最高顧問として抗争事件を起させぬよう指導した。この当時の教え子たちは現在、地方議会、大企業、役人として活躍しており、現在も彼らは情報を提供してくれている。もちろん、闇社会にも教え子は多く、彼らは組織の大幹部、親分ではあるが、今も関東連合初代最高顧問として熱い尊敬を受けている。.
.
議員生活約30年の小泉元首相“議員立法”一本もなし!が、一民間人の政治ジャーナリスト・作家の渡邉正次郎が発案、または改正させた法律(順不同).
.
*動物愛護管理法の改正.
《ペット飼育者のペット放置、殺害の多さをレビ報道で知り、『重い刑事罰に』、.
と武山百合子議員に国会で提案させ議員立法で改正を実現。今後はペットを金儲.
けに繁殖させるブリーダーや販売業者の取り締まりもより厳しくなる。<動物愛.
護管理法は明治時代に施行。このときまで一度も改正されず>》 .
.
*団体規制法(国家転覆を図った団体を取り締まる).
《オウムに破防法適用を政府が決定。が、5人の公安審査会で否決(委員に破防.
法絶対反対を組織決定している極左弁護士3名。)され激怒。武山百合子議員か.
ら国会質問作成を依頼されたことをチャンスに、衆議院予算委員会分科会で、.
「国家転覆を狙ったオウム真理教に破壊活動防止法を適用できないならば、それ.
に替わる法律を作るのが国家の義務」と質問。.
松浦功法務大臣が「素晴しい質問で、即議員立法ででも」と答弁。議員立法で成立。同時に「公安審査会の委員に破防法絶対反対の極左弁護士三名はおかしいのではないか」の質問も。以降、弁護士を2名に減》.
.
*NPO法.
《河村たかし現名古屋市長が現役代議士時代に発案法律。が、当時の大蔵官僚が.
“金を集めるのは大蔵省以外許さない”と自民党議員らに逆陳情し、廃案にされ.
る寸前に河村議員から相談され、素晴しい法案なので親しい自民党議員たちを半.
分脅し継続審議に持ち込み、次の国会で成立》.
*個人情報保護法.
《武富士顧問当時、「同業者の消費者金融Pがブラックリスト(返済がない悪質なもの)を闇金融に売り飛ばしているので、取り締まって欲しい」と依頼を受け、河村たかし議員に持ち込む。議員室に大蔵省役人を呼んで『取り締まるように』と指示すると、「取り締まる法律がない」と。ならばと河村議員を法案筆頭提案者で議員立法で成立》

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