不法就労〝主役〟はもはや中国人にあらず! 稼ぎ求める「勤勉」ベトナム人留学生急増 ブローカーも暗躍
入管難民法で認められた「週28時間以内」を超えた働いていたとして、ラーメン店でアルバイトするベトナム人留学生らが大量に摘発された。
不法就労は近年、中国人よりもベトナム人の存在感が高まっている
「いらっしゃいーませー」。片言の日本語ながら元気なあいさつが店内に響いた。
関西の老舗ラーメンチェーン「らーめん熊五郎」の系列6店舗でベトナム人留学生らを法定時間以上働かせたとして、
大阪府警は6月、入管難民法違反容疑で運営会社の社長をはじめ、ベトナム人11人を含む計24人を書類送検した。
不法就労といえば、かつては中国人というイメージが定着していたが、最近は「勤勉」との評判が高いベトナム人の存在感が年々増している。
飲食業界も慢性的な人手不足に悩み、雇い入れているのだろう。今回摘発された大阪・梅田の店に入ると、事件なんて「どこ吹く風」なのか、「研修中」の札を付けたベトナム人留学生が注文をとっていた。(入澤亮輔)
落とし物の財布に…
ひょんなことから事件は明らかになった。
1月中旬、梅田を管轄する曽根崎署に女性用の手提げかばんが拾得物として届けられた。
署員が中身を確認すると、10万円以上の現金が入った財布や留学生用の在留カードが出てきた。
よく見れば、カードの期限は平成26年10月12日。1年以上も不法滞在を続けていることを示していた。同署は翌日、何食わぬ顔でかばんを探しに現れたベトナム人の女(21)を不法滞在の疑いで逮捕した。
同署の調べでは、女は25年7月に来日。27年11月から梅田にある「熊五郎」の系列店で働き始め、翌12月には約16万円の収入があった。
しかし、外国人留学生が入管難民法に基づき資格外活動許可を受けて認められるアルバイト時間は原則、週28時間以内。時給千円未満で約16万円もの収入が得られるはずがなかった。
同署が系列のラーメン店を捜索したところ、21~29歳のベトナム人11人と中国人2人の計13人が法定時間を超える不法就労だったことが発覚。労働時間は最大で月310時間に及んでいた。
同署は6月、不法就労の13人を入管難民法違反(資格外活動)容疑で書類送検。さらに、運営会社2社の社長やアルバイトの人事権を持つ6店舗の店長ら計11人も同法違反(不法就労助長)の疑いで書類送検した。
摘発、3年で3倍に急増
法務省入国管理局によると、27年に不法就労で摘発された外国人は7973人で、うち中国人が13年連続トップの3268人。
不法就労はピークだった5年(6万4341人)から年々減少を続け、24年には1万人を下回ったが、27年は留学生や技能実習生数が伸びたことなどを背景に増加に転じた。
特に急増しているのが、タイ、インドネシア、そしてベトナムだ。
ベトナム人の過去10年の摘発数をみると、20年の1473人から24年には380人まで減少したが、27年は1160人とわずか3年で約3倍に急増している。
今年5月には大阪市生野区のベトナム人留学生12人が不法就労で書類送検されるなど、各地で摘発が相次いでおり、捜査担当者は「中国人の不法就労が増えていた当時と同じ状況が、ベトナム人の間で起こっている」と危機感を募らせる。
事件後も店は〝ベトナム色〟
資格外活動許可を受けた外国人留学生の雇い入れ先は、公共職業安定所(ハローワーク)へ届け出ることが必要だ。離職した際も同様の手続きをしなければならない。
同署によると、運営会社2社はハローワークへの手続きを行っておらず、社長は「法定上限時間(週28時間)があることを知らなかった」と供述したという。
一方、アルバイトの採用権を持つ店長の一部は「『28時間しか働くことができない』と話す留学生もいた」と供述していることから、会社側が留学生の就労時間制限を認識していた可能性はある。ただ、会社側は「担当者が不在」として取材に応じなかった。
事件を受け、平日のランチタイムに摘発された梅田の店舗に入ってみた。驚いたことに、対応したフロアスタッフの女性は「研修中」の札を付けたベトナム人留学生だった。
聞けば働き初めてまだ3カ月で、日本語もたどたどしいレベル。他にも厨房(ちゅうぼう)のスタッフ3人のうち2人がベトナム人という。
月収30万円…魅力の職場
今回の事件で、ベトナム人留学生らが受け取っていた時給は860~930円だった。
大阪府の最低賃金(858円)を上回っており、会社側にとって金銭的なメリットはほとんどなかったといえる。それでも、言葉や習慣に違いがあるベトナム人留学生を雇う理由がどこにあったのか。
熊五郎のホームページによると、昭和45年に神戸・三宮で1号店をオープンして以降、店舗数を順調に拡大。
現在は複数の屋号で関西を中心に約40店舗を構える。捜査関係者は「拡大路線を図るなかで、人手不足という問題を抱えていたのでは」と指摘する。
捜査関係者によると、店長からは「アルバイトを募集してほしい」との声が何度も上がったが、拡大に向けた投資を優先して広告費を抑えるためか、募集手段はほぼ自社のホームページのみだった。このため、情報誌などを見て応募するケースが多い日本人は集まらなかった。
これに対し、ベトナム人コミュニティーの間では、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて募集の情報が出回り、多くの留学生が応募してきた。
一部の店長は「ベトナム人の勤務態度は総じてまじめだった」と供述しており、会社側は「日本人と似て勤勉」と評されるベトナム人を戦力として次々に雇い入れていった可能性がある。
しかも、働く留学生側にとってもメリットは大きかった。
就労時間の制限を無視して長い時間働くことができるということは、それだけ給与も増えるからだ。
今回摘発された留学生は最大で月30万円近くの収入を得ていた。現地の平均月収が約2万円程度とされるベトナム人にとって、この職場が魅力的だったことは間違いない。
留学生なら強制退去困難
ベトナム人らの不法就労事件が急増している理由について、法務省入国管理局の担当者は
「日本に行けば稼げるという情報を聞き、『自分も行きたい』となって来日してしまうケースが相次ぎ、結果として不法就労が増えている」と話す。
一方で、不法就労者の実態把握は困難な状況にある。以前なら就業先は東京が中心だったが、働き口を求め、関東一円から全国へと広がりを見せているという。
今回の事件のきっかけとなったベトナム人の女も働き口を求め、東京から大阪へ転居していた。
悪質なケースでは、学校や会社自体がブローカーのような役割を担うケースもある。
また、入管難民法24条では、強制退去の理由として、
「収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を専ら行っていると明らかに認められる者」
と規定。
明らかに法定時間以上の不法就労であったとしても、留学生としての活動実態があれば、すぐさま強制退去にすることは難しく、これが不法就労を生む温床となっている。
㊟この記事を目にしたのは20日夕刻。この前日夜、スーパーに買い物に行った帰り、スーパーの外の喫煙所で一休みしていると、20歳前後のアジア系外国人青年がタバコを吸いながら灰皿に。
―君は日本人じゃないね。何処の国?
中国人とは少し違うので何処の国と訊ねたのだ。
「はい、ベトナムです」
ほう。ベトナウ人か。。。
―日本人は中国人が大嫌いだから今後、中国人留学生は厳しく摘発されるぞ。
「・・・」
黙って聞いていた。私の目つきが普通の日本人男性よりきついから怖かったようだ。
―日本で働くなら間島にやりなさい。そうしないと送り返されるぞ
で別れたが。。。彼は驚いた老。その翌日にこの記事。何かの巡り合わせだろうか。
コメント
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ベトナム人はバイク窃盗団、農機具狙いが一時期闊歩してた。今は、メロン、スイカ、果物狙いが増えたとか。捕まると自分で食うだと。神奈川のボートピープルベトナム華僑で有名な団地は何十年もかかって、最近ゴミの仕分けをするようになった。仕分けが分からなかっただと。他の国ならとっくにたたき出されただろ。多文化共生モデルで有名になっているが、近くに住んでる日本人は迷惑千万、ここに限らずウソばっかりマスコミは編集しているぞ。田中さんなら怒り心頭だっ。ここは、中国人ばっかりの団地に比べるとまだましだと。今、中国人が多い団地はそこら中民泊だらけだって。
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