投資の神様、日本買いへ
投資の神様、日本買いへ
菅政権“コロナ不況”脱出の秘策!「安倍路線継承」が正しい選択 投資の神様・バフェット氏“日本買い”は「歴史と伝統」日本の成長に期待
夕刊フ2020.9.20
•
菅義偉首相が就任直後から直面する課題が、コロナ禍で落ち込んだ経済を復活させることだ。
国際投資アナリストの大原浩氏は緊急寄稿で、「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が日本の5大商社株を大量取得したことが指針になると強調する。バフェット氏の「日本買い」は、歴史と伝統を誇る日本の成長に期待を込めたものだというのだ。
◇
大方の予想通り、安倍晋三政権で官房長官を務めた菅氏が首相に就任した。悪夢の民主党政権で疲弊した国内政治・経済を見事に立て直し、明治以来かつてないほど日本の国際地位を高めた大宰相の路線が継承されるであろうことは歓迎すべきだ。
願わくば、一刻も早く安倍首相に復活してほしいところだが、「元首相」や「外交顧問」などとして、得意分野で活躍が可能であることは以前述べた通りだ。
「安倍路線」の継承は、国内だけではなく海外からも大歓迎されるであろうが、その一人が投資の神様と称されるバフェット氏ではないか。
バフェット氏が日本の5大総合商社に投資を行ったことは、個別の企業というよりも「日本」という国に投資をしたと考えるべきである。
バフェット氏の初めての本格的海外投資は2003年4月である。まだ世間が重症急性呼吸器症候群(SARS)で騒いでいたときに、中国の「ペトロチャイナ」へ投資した。
国際石油メジャーと比べて「割安」という理由で買われたのであり、共産主義中国の将来に投資をしたわけではない。今回とは全く逆だ。
実際07年に、理由は明らかにされていないが、全ての保有株を売却したことは、08年の拙著『韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか』(講談社)で述べた。
実は、バフェット氏が売却した直後、ペトロチャイナ株は急騰したのだが、それまでの4年間でバフェット氏の持ち株の価格も数倍になっており、中国の現状を考えれば賢明な判断だったといえよう。
それに対して、今回は総合商社5社のまとめ買いであり、バフェット氏自身が「日本の成長に期待する」という意味のコメントも発している。
なぜ日本の代表として総合商社が選ばれたのか。もちろん幅広い分野でビジネスを行っており「日本の成長とともに繁栄する」と考えたわけだが、それ以上に注目したいのは総合商社が持つ「歴史と伝統」である。
バフェット氏の保有銘柄として有名な企業には、コカ・コーラ、アメリカン・エキスプレス、P&Gがあるが、いずれも日本の明治維新前後に創業された。バフェット氏は大恐慌、第二次世界大戦、冷戦、リーマン・ショックをくぐり抜けてきた企業を好む。
日本の総合商社の歴史も古い。三菱商事の源流は、坂本龍馬が設立した日本で最初の株式会社とされる「海援隊」にまで遡(さかのぼ)る。伊藤忠商事と丸紅はどちらも1858年に伊藤忠兵衛が「持ち下り商い」といわれる出張卸販売を行った時を創業としている(後に両社は分かれた)。
三井物産は当時外国の商館に牛耳られていたビジネスを日本人の手に取り戻すため、74年に井上馨、益田孝らが「先収会社」を設立したのが始まりであり、井上の政界復帰に伴い76年に三井組が事業を引き継いだ。
住友商事は戦後設立されたが、住友財閥の歴史はもっと古い。住友政友が京都で書籍と薬を商う「富士屋」を開き、さらに1590年に政友の姉婿にあたる蘇我理右衛門が、南蛮吹きといわれる銅精練の技術を開発し、京都に銅吹所を設けた。
バフェット氏が、投資のほぼ全てを米国内に限ってきたのは「米国の将来を信じている」からだが、日本の将来も「信じることができる」と判断したことは賢明だ。
日本は歴史と伝統がある素晴らしい国で誰が首相になっても持ちこたえるはずだが、バフェット氏が5大総合商社の株式を買い集めたのが第2次安倍政権の最後の1年間であったことは注目すべきだ。バフェット氏も「安倍路線の継承」が正しい選択だと考えているのではないだろうか。
■大原浩(おおはら・ひろし) 人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリスト。仏クレディ・リヨネ銀行などで金融の現場に携わる。夕刊フジで「バフェットの次を行く投資術」(木曜掲載)を連載中。
㊟私は商売の知識はゼロ。だが、日本の商社5社は世界に名を轟かせ、信頼もある。外務所の官僚より情報収集力は数段抜きん出ているのは事実。金があったら乗るのにな。
テーマ:とっておきの情報いろいろ - ジャンル:ニュース
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://kotodamayogen.blog.fc2.com/tb.php/13471-0731f4e8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)