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2020-08

死の危険 感染パーティ開く

死の危険 感染パーティ開く馬鹿親
「ワクチン不要論」信じる人があまりに危険な訳 誰が「ワクチンは危険!」と吹聴するのか?
東洋経済オンライン 森戸 やすみ
2020/05/31 07:25

どうして子どもにワクチンを打ったがほういいのか? ワクチンの誕生経緯からその意義、打たないとどうなるかまでを小児科医の森戸やすみさんが解説。朝日新聞「アピタル」の連載をもとにした書籍『小児科医ママが今伝えたいこと! 子育てはだいたいで大丈夫』から一部抜粋・再構成してお届けします。

昭和生まれの私が子どもの頃はパーティといえば誕生日とクリスマスくらいでしたが、今の子どもたちはハーフバースデー・パーティやハロウィン・パーティなども加わって、にぎやかで楽しい催しが多いなと感じます。子どもだけでなく保護者同士の交流の場にもなりますよね。

世にも恐ろしい「感染パーティ」

 でも、「感染パーティ」という言葉を初めて聞いたときは驚きました。おたふくや水ぼうそうなどの感染症は、ワクチンで抗体をつけることで感染を予防できます。しかし、ワクチンは副作用が怖いと思っていたり、人工物なのでなんとなく不安があったりする保護者が、周囲に感染症にかかった子どもが出たときに、自然に感染させて抗体をつけようと子どもたちを連れて集まることを感染パーティというのだそうです。

 実際に外来で

「うちの子がおたふく風邪になったので、お友達を呼んで感染パーティをしました」

という保護者の話を聞いたことがあります。お子さんの熱が下がったので治ったかどうかを確認するために受診されたのです。

 「みんな症状が軽かったんです」とうれしそうに話される保護者の方に、

「それはたまたまラッキーだっただけです。お友達が感染して苦しんだり、後遺症が残ったり、亡くなったりしたかもしれませんよ」

などとお話ししましたが、特に何かを感じることはないような様子でした。

 感染パーティはとても恐ろしいことなので絶対にやめてほしいのですが、こうなってしまう原因は、一人ひとりの保護者が悪いとか勉強不足だからというだけではないでしょう。ワクチンについての心配や不安を抱える保護者に対して、わかりやすく正しい知識を届けられていない社会の責任も大きいと感じます。

 たとえば母子手帳にもワクチンの情報はありますが、わかりやすくはありません。最初に定期予防接種が紹介され、そのあとに任意予防接種が紹介される決まりとなっています。たしかに、受けるべきワクチンが漏れなく掲載されてはいます。

 でも、ほかの国の母子手帳を見たら、受ける順番に載っていて驚きました。すごくわかりやすいのです。保護者もうっかり時期を逃すことがないし、医師も確認しやすいでしょう。

 ご自分でワクチンについて熱心に勉強される保護者も少なくありません。その熱意には、頭が下がります。ところが、インターネットでワクチンについて検索すると脅かすような不正確な情報が多く、書籍を探そうとすると「不要」「やめなさい」「副作用の恐怖」などというタイトルのものがぞろぞろと出てきて、それを見ると反射的に「ワクチンって怖いものなんだ!」と思う人がいても仕方がないと思います。

ワクチンを打たないとどうなる?

 乳幼児健診をしていると、「ワクチンはなるべく打ちたくないんです」と言う保護者と出会います。

 あるとき、外来で「おたふく風邪ワクチンを接種したくありません」と話してくれた保護者に、いまだに流行することがあること、感染した子の数百人から1000人に1人に治療法のない「ムンプス難聴」という聴覚障害が起こること、ほかにも無菌性髄膜炎(ずいまくえん)、血小板減少性紫斑病(しはんびょう)、脳炎、精巣炎などの合併症があることを説明しました。

 上の表は、おたふく風邪に自然感染した場合とワクチンを打った場合の合併症の頻度を比較したデータです。ワクチンを打ったほうが確実に頻度が低いことから、自然感染するよりもはるかに安全に抗体を獲得できることがわかります。

 また、おたふく風邪は「不顕性感染」といって、感染していても発熱や耳下腺の腫れといった症状がわかりにくく、本人も保護者も気づかないことがあります。それでも、無菌性髄膜炎、精巣炎、膵炎を起こす可能性は十分にあるのです。

 特に2歳以下では発熱することが少ないので、知らないうちにおたふく風邪になり、難聴になっている子がいるかもしれません。2歳以下のお子さんが自分から「片耳が聞こえない」と言い出すことは、まずありません。だからこそ、ワクチンで予防することが大きな意味を持ってくるのです。先進国でおたふく風邪ワクチンを定期予防接種にしていない国は日本だけです。

 以上のような話をすると、その保護者は驚かれていました。感染症にかかったことで起こり得るリスク、それを予防するためにワクチンがあること、深刻な後遺症が残るかもしれないことを理解したうえで「打ちたくない」という考えになったわけではないようでした。

最後に、「本を読んだら、ワクチンは有害だし、いらないものだと書いてあったんです」と教えてくれました。

 感染症にかかると、どんな症状や合併症が起こり、それをワクチンがどう防ぐかを知るよりも先に、「ワクチンは危険!」ということだけを勉強してしまう……、これもこの保護者だけの責任ではないと思います。ワクチンの利点は書かず、危険性だけを強調するという、偏見に基づいて書かれているとしか思えない本が実際にたくさんあるからです。

ワクチンが発明された歴史背景

 じつは「ワクチンって怖い」という誤解が広まっているのは、日本だけではなく世界中で見られる現象です。

 歴史をふり返ると、人類が感染症に対抗する手段をあまり持たなかった時代、人々はその病気になる怖さをよく知っていました。いったん感染してしまうと命にかかわる病気が、現代よりもたくさんあったのです。だからこそ、ワクチンの発明と普及はとても喜ばしいものでした。

 しかしそこから時代が進んで、ワクチンだけでなく、公衆衛生や医療の発展によって感染症が劇的に減ると、感染症にかかる人、感染症によって命を落とす人を目にすることが少なくなります。すると、次のような段階を踏むことになるといわれています。

①副反応が過大に注目されて予防接種率が横ばいになる
②ワクチンへの不信感や恐怖が大きくなる
③感染症の知識や経験のない人たちのあいだで予防接種率が下がる

現在、③の段階にある国が多く、日本もそのひとつです。

 麻疹を例にあげましょう。日本では麻疹の感染者は減り、若手の医師だと診たことがないという人も多いのが現状です。そこで、2015年3月にWHOは、麻疹は日本において「排除状態」にあると認定しました。

 しかし、2019年からは麻疹の報告が相次いでいます。根絶目前だった麻疹が再興してしまったのです。日本だけでなく、アメリカ、ブラジル、ウクライナ、イタリアなど、いたるところで麻疹が再び流行して問題になっています。

 それにしても、世界中で麻疹が急速に広まったのはなぜでしょうか。この疑問に答える前に見てほしいのが、次ページの図です。イギリスのガーディアン紙のWEB版に掲載された「子どもがワクチンを受けたときとそうでないとき、麻疹ウイルスがどのように広まっていくか」という動画(※1)を参考に、私が作成したより簡単なイラストです。

 集団内に抗体を持った人が少ないほど病気が広がり、逆に増えれば増えるほどその病気が流行しにくくなるということが、おわかりいただけると思います。

 麻疹のウイルスは感染力が強いのが特徴です。冬になると大流行するインフルエンザは1人の感染者が抗体のない1.4〜4人にうつす可能性がありますが、麻疹は1人の感染者が抗体のない12〜18人にうつす可能性があります。

 インフルエンザは飛沫感染、つまり咳やくしゃみとともに口から出る細かい水滴(飛沫)がウイルスを運びますが、麻疹は飛沫、接触以外に空気感染もするので、同室にいるだけで感染する危険性があります。

ワクチンの意義

 上の図のように、MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)を打っている人が多いほど感染を防げる確率が高まるのです。これを“群れ免疫”といいます。麻疹は感染力が高いため、十分に抗体を持っている人の人数が多くないと広まってしまう病気なのです。

 日本も、麻疹の抗体を持つ人が十分に多くはありません。これは集団として麻疹に弱いということ。結果、国外から持ち込まれたウイルスによって年間に200〜500人もが感染する状態が続いています。2019年には麻疹の患者数は年間744人でした。そのうちワクチンの未接種が26%、1回のみ接種が22%、2回接種14%、不明が38%でした(※2)。

 2006年、MRワクチンの定期予防接種が1歳で1回目、5〜6歳で2回目を受けるという方式に変わり、対象年齢への接種率は95%以上となりました(※3)。上の図でいうと、いちばん下にあたるので、十分に感染予防のできる割合だといえます。

 けれども、感染源になるのは、それ以前の予防接種の方式で受けていた人たちであることが多いのです。そのため麻疹が周囲で流行しているときなどは、1歳未満でもMRワクチンを接種することがあります。ただし、生後6か月以前の子は、お母さんからもらった免疫の影響で、十分に抗体ができないことがあります。その場合、1歳になったら忘れずに再び1回目の接種を受けてもらうことになります。

 なお、こうしたワクチンのある感染症は、特別な治療法はないことがほとんどです。治療法がないからこそ、ワクチンが開発されたことも知っておいてください。

 ワクチンについてもっと詳しく知りたい方は、私と小児科専門医の宮原篤氏との共著書『小児科医パパとママのやさしい予防接種BOOK』をぜひご一読ください。ワクチンの歴史から、各成分や副反応のことまで詳しくわかりやすく書いています。
※1 The Guardian「Watch how the measles outbreak spreads when kids get vaccinated – and when they don't」https://www. theguardian.com/society/ng-interactive/2015/feb/05/-sp-watch-how-measles-outbreak-spreads-when-kids-get-vaccinated
※2 厚生労働省「麻しん風しん接種状況」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou21/dl/190821-01.pdf
※3 国立感染症研究所「年齢/年齢群別の麻疹予防接種状況 2017年」 https://www.niid.go.jp/niid/ja/y-graphs/7924-measles-
yosoku-vaccine2017.html

㊟この記事とは関係ありませんが、昔、私が幼少の頃、「学校から帰ったら手を洗いなさい。うがいをしなさい」「食事の前に手を洗いなさい。うがいをしなさい」「食事の後、歯磨きをわすれないように」とやらされていない家の子って見るからに貧しそうな感じがしていたような。
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プロフィール

長官官房

Author:長官官房
渡邉 正次郎(わたなべ しょうじろう).
政治ジャーナリスト・作家
レコードヒットチャート編集長を経て、衆議院議員小峰柳多秘書、参議院議員迫水久常秘書となり、多くの政治家の選挙参謀として活躍。現在、政治・社会評論、講演の傍ら、何人もの政治家ブレーンとして『国会質問、演説原稿』等を依頼され、選挙参謀としても活動し、全員当選させている。.
 99年の東京知事選で石原慎太郎を担ぎ出させ、最後に名乗りを挙げさせる。投票日昼に「石原は165万票で当選」とマスコミ取材に応え、組織を持たない石原の票読みを的中させ驚かせた。また、オウム真理教の看板男、上佑史浩が「数百人のジャーナリストとお会いし、唯一人信じられたのは渡邉先生です」と、逮捕の日に身元引受人を依頼したことはメディアに大きく取り上げられた。.
 また、参議院議員迫水久常秘書当時、全国の暴走族を大同団結させ、『関東連合を』設立、初代最高顧問として抗争事件を起させぬよう指導した。この当時の教え子たちは現在、地方議会、大企業、役人として活躍しており、現在も彼らは情報を提供してくれている。もちろん、闇社会にも教え子は多く、彼らは組織の大幹部、親分ではあるが、今も関東連合初代最高顧問として熱い尊敬を受けている。.
.
議員生活約30年の小泉元首相“議員立法”一本もなし!が、一民間人の政治ジャーナリスト・作家の渡邉正次郎が発案、または改正させた法律(順不同).
.
*動物愛護管理法の改正.
《ペット飼育者のペット放置、殺害の多さをレビ報道で知り、『重い刑事罰に』、.
と武山百合子議員に国会で提案させ議員立法で改正を実現。今後はペットを金儲.
けに繁殖させるブリーダーや販売業者の取り締まりもより厳しくなる。<動物愛.
護管理法は明治時代に施行。このときまで一度も改正されず>》 .
.
*団体規制法(国家転覆を図った団体を取り締まる).
《オウムに破防法適用を政府が決定。が、5人の公安審査会で否決(委員に破防.
法絶対反対を組織決定している極左弁護士3名。)され激怒。武山百合子議員か.
ら国会質問作成を依頼されたことをチャンスに、衆議院予算委員会分科会で、.
「国家転覆を狙ったオウム真理教に破壊活動防止法を適用できないならば、それ.
に替わる法律を作るのが国家の義務」と質問。.
松浦功法務大臣が「素晴しい質問で、即議員立法ででも」と答弁。議員立法で成立。同時に「公安審査会の委員に破防法絶対反対の極左弁護士三名はおかしいのではないか」の質問も。以降、弁護士を2名に減》.
.
*NPO法.
《河村たかし現名古屋市長が現役代議士時代に発案法律。が、当時の大蔵官僚が.
“金を集めるのは大蔵省以外許さない”と自民党議員らに逆陳情し、廃案にされ.
る寸前に河村議員から相談され、素晴しい法案なので親しい自民党議員たちを半.
分脅し継続審議に持ち込み、次の国会で成立》.
*個人情報保護法.
《武富士顧問当時、「同業者の消費者金融Pがブラックリスト(返済がない悪質なもの)を闇金融に売り飛ばしているので、取り締まって欲しい」と依頼を受け、河村たかし議員に持ち込む。議員室に大蔵省役人を呼んで『取り締まるように』と指示すると、「取り締まる法律がない」と。ならばと河村議員を法案筆頭提案者で議員立法で成立》

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