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2020-12

コメンテーター要らん

コメンテーター要らん
なぜワイドショーは「個人的な意見」しか言えないコメンテーターを重用するのか
プレジデントオンライン 鎮目 博道
2020/05/27 15:15


テレビのニュース番組やワイドショーには「コメンテーター」がよく出てくる。「専門家ではない一般の人」として、個人的な意見を述べて視聴者を引きつける。


だが元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏は

「コロナ問題で報道のあり方が問われている。コメンテーターに頼った番組作りはもうやめるべきだ」という――。

専門性よりも大切な「話術」「見た目」「呼びやすさ」

以前、私が担当していたニュース番組で、ひとつの方針を決めたことがあります。それは、「専門家をキャスティングするときには、必ず『本当に詳しい人』を呼ぼう」ということ。

例えば、弁護士さんをキャスティングする場合は、そのニュースで問題となっていることについて、「日本では第一人者だ」と弁護士さんの間で言われている人物にまず声をかけ、断られたら2番目に詳しい人、それもダメなら3番目に詳しい人……という方針です。

ニュース番組の準備は時間との勝負ですから、そうやってお願いしていっても次々に断られる場合も多い。でもそれでも最低限、必ず「専門分野がきちんと合っていて、実際にその事例を多数経験している人」にお願いするということにしたのです。

事件について話を聞きたいのに、スタジオにいる弁護士さんの専門が「民事」だったりしたらお話になりません。

しかし、この方針はキャスティング担当者から思わぬ不評を買いました。まずは作業の負担が大きすぎるということ。そして、「その人の話が面白いかどうかは分からない」ということがその理由です。

それよりはテレビ番組に出演し慣れていて、話が上手い弁護士さんに解説してもらった方がいい、というのです。

コロナ問題を機に「コメンテーター不要」の思いが強くなった

日頃からお付き合いがありますから、出演交渉も簡単ですし、番組サイドが「どんな話をしてもらいたいのか」ということも心得てくれていますから、確かに都合がいい。でも、その人は本当はその分野について特に詳しいわけじゃない。

テレビの業界人はついつい「話がわかりやすくて」「見た目が良かったり爽やかだったりして」「テレビ的なことを理解してくれている」人を優先して番組に呼びがちです。専門家の場合もそうですが、「コメンテーター」と呼ばれる人たちは特にそうです。

僕は以前から、「ニュースや情報番組にコメンテーターは、実はいらないのではないか」と少し思っていて、新型コロナウイルスの問題を契機に、その思いが一層強くなってきています。

取材者を泣かせる「ピントがズレたコメント」

なぜ以前から「コメンテーターはいらないのでは」と思っていたかというと、僕がニュースや情報番組のディレクターをしていた時に、何度も悔しい思いをしたことがあるからです。

例えば、ひとつの事件について、ディレクターとしてかなりの日数をかけて勉強をして、取材・撮影・編集をしてVTRを完成させて放送したのに、スタジオでコメンテーターに「ちょっとピントがズレたような意見」を言われてしまい、僕が現場で知った問題点や、伝えたかったこととは少し違う方向に結論づけられてしまったりすることがたまにありました。

そういう少しズレた意見をいうコメンテーターは、大概そのニュースの専門家ではない場合が多かったように思います。ベテラン記者ですが、ずっと政治を取材してきたはずの人に、事件について少しズレたコメントをされてしまった……となると、その事件の現場に行き、たくさんの関係者から話を聞いたディレクターはとても悔しい。

そもそも、ひとりの人間が専門分野を超えてどんな話題にでも「個人的意見」をいう「コメンテーター」というシステムはニュース番組には要らないのではないか、と考えるようになったのです。

視聴者は「事実」と専門家の「科学的知見」を求めている

これが「バラエティ番組」や「トーク番組」であれば話は別です。ひとつの「ニュース的な話題」をテーマとして、いろいろな立場の人がそれぞれの意見を言い合い、論争をすること自体を楽しむ番組も、それはそれで「アリ」だと思います。

この場合、あえて「専門家ではない一般の人」の意見や、「別ジャンルの専門家の見方」なども意味はあると思います。また、「ニュースの性質」によっては、ニュース・情報番組の中でもひとつの問題についていろんな人が意見を闘わせる「激論コーナー」のようなものが有効なこともあると思います。

例えば、「憲法改正の問題」のように、みんなで議論をすることが大切で、様々な立場の人の考え方を知ることで自分もより一層考えを深めることができるような問題については、そうした演出方法は有効だと思います。

しかし、新型コロナウイルスの問題は、そうではないと思います。人々は何より「正しいことが知りたい」と強く願っている。しかし、新型のウイルスですから、専門家の方であっても本当のところは分からない部分も多い。

そんな中、できるだけ多くの「事実」や「専門家の科学的な予測」を知り、この先どうなるのか、自分がどうするべきなのか、を判断する材料にしたいと思ってテレビを見ている人がいま多いのではないでしょうか。

コメンテーターの「単なる意見」は求められていない

そういう視聴者には「専門家ではない一般の人」の意見や、「別ジャンルの専門家の見方」はとりあえず必要ないと思いますし、場合によっては邪魔に感じることも多いと思います。「感染はこれからどうなるのか」であれば、感染症の専門家の話が聞きたい。「コロナで経済はどうなるのか」であれば、その分野の専門家の詳しい分析・予測が聞きたいはずです。

みんなが知りたいのは、新型コロナウイルスについての「事実」と専門家の「科学的知見」です。コメンテーターの「単なる意見」は必要ないのではないでしょうか。

僕は、本来テレビのニュース・情報番組に出演するのは、「キャスター」と「専門家」と「取材者」だけでいいと思っています。先ほど書いたように、「問題については詳しいのだけれど、説明がそんなに上手ではないのでわかりにくい」専門家の方のお話についてはVTRできちんとわかりやすく整理すればいい。

あるいはスタジオでキャスターがボードなどを使ってわかりやすく説明し直したり、取材した記者やディレクターが補足すればいいと思います。

コメンテーターを登場させる番組演出はもう、必要とされなくなってきているのではないかと思うのです。

玉川さんは、取材の報告者として出演すればいい

こうした中、コメンテーターによる発言が問題となり、炎上したりする事例も出てきています。テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」の玉川徹コメンテーターは4月29日、新型コロナウイルスの検査機関についての自らの発言が誤っていたとして謝罪しました。

発言を誤った原因は

「テレビ朝日の記者が都庁のレクチャーを取材したメモの解釈を間違えた」

からということでしたが、これは本来、レクチャーを実際に取材した都庁担当の記者がスタジオ出演して解説すれば防げたことかもしれません。

玉川さんは、僕の先輩なのでよく存じ上げています。とても優秀な取材をなさる方なので、あるいはコメンテーターとしてではなく、ご自身で取材をなさってその報告者として番組にご出演なされば良いのではないか、と僭越ですが思ってしまいます。

そもそも、日本のテレビは朝から晩までニュースと情報番組ばかりになってしまっています。こんなにニュースと情報番組ばかりやらなくても良いのではないか? とも個人的には思うのですが、それはこの際置いておきます。

その長い放送時間を埋めるためにコメンテーターのトークで内容を伸ばしている、つまり「事実を意見で水増ししている」と視聴者の方々に思われてしまっては大変です。少なくとも、「事実を伝えている部分」と「意見を述べている部分」を明確にわかるように演出する方法を考えた方が良いのではないでしょうか。

テレビ局は「事実」をもっとたくさん報道するべきだ

コメンテーターに依存した番組構成では、さらに深刻な問題を引き起こす恐れがあります。

意見が一方向に偏ってしまうと、「世論を何らかの方向に誘導しようとしているのではないか」と視聴者に疑われてしまいます。そうすると根本からメディアに対する信頼を損なってしまう可能性さえあるのです。

せっかくニュース・情報番組がたくさんあるのですから、もっと「事実」を扱う数を増やしたら良いと思います。これほどたくさんのニュース・情報番組がなかった20世紀と比べても、残念ながら扱うニュースの項目数は増えていないような気がしますし、下手すれば減っているのではないかとすら思えます。

新型コロナウイルスの関係で日々取材にあたっている記者やディレクターにどんどん出演してもらい、解説してもらうのも良いと思いますし、新型コロナウイルス以外にもたくさん大切なニュースはあるはずです。

ニュースが「コロナ一色」になってしまい、他の問題をいくら取材しても放送してもらえないという不満の声を記者やディレクターから聞くこともあります。彼らが日々頑張って集めてきている「事実」をもっとたくさん放送すれば良いのに、なぜしないのだろう? と不思議に感じます。

コロナでテレビニュースのあり方が問われている

最近よく、TBS「Nスタ」のキャスターをしている井上貴博アナウンサーが、「私たちの報道のあり方も問われている。反省しなければならない」といった趣旨のことを放送で口にされています。

井上さんがおっしゃるように、いま私たちテレビのニュース・情報番組はそのあり方を問われているのだと思います。現場からこうした声が上がってくるのは素晴らしいことだと感じます。

まさに、新型コロナウイルスの問題を契機に、もう一度テレビニュースは自分たちの姿を見つめ直し、考え直さなければならないのではないでしょうか。
---------- 鎮目 博道(しずめ・ひろみち) テレビプロデューサー・ライター 92年テレビ朝日入社。社会部記者として阪神大震災やオウム真理教関連の取材を手がけた後、スーパーJチャンネル、スーパーモーニング、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。中国・朝鮮半島取材やアメリカ同時多発テロなどを始め海外取材を多く手がける。また、ABEMAのサービス立ち上げに参画。「AbemaPrime」、「Wの悲喜劇」などの番組を企画・プロデュース。2019年8月に独立し、放送番組のみならず、多メディアで活動。上智大学文学部新聞学科非常勤講師。公共コミュニケーション学会会員として地域メディアについて学び、顔ハメパネルをライフワークとして研究、記事を執筆している。 Officialwebsite:https://shizume.themedia.jp/ Twitter:@shizumehiro ----------

㊟そうですよ。テレビのニュースと情報番組は事実をそのまま伝えればいいんです。知性も教養も溢れた??方たちは本業?で力を発揮させるべきです。情報番組なんかに時間を取られていると、元々のバカに戻りますよ。
 テレビ局も年間数千万の予算削減になり、一石二鳥じゃないですか。
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長官官房

Author:長官官房
渡邉 正次郎(わたなべ しょうじろう).
政治ジャーナリスト・作家
レコードヒットチャート編集長を経て、衆議院議員小峰柳多秘書、参議院議員迫水久常秘書となり、多くの政治家の選挙参謀として活躍。現在、政治・社会評論、講演の傍ら、何人もの政治家ブレーンとして『国会質問、演説原稿』等を依頼され、選挙参謀としても活動し、全員当選させている。.
 99年の東京知事選で石原慎太郎を担ぎ出させ、最後に名乗りを挙げさせる。投票日昼に「石原は165万票で当選」とマスコミ取材に応え、組織を持たない石原の票読みを的中させ驚かせた。また、オウム真理教の看板男、上佑史浩が「数百人のジャーナリストとお会いし、唯一人信じられたのは渡邉先生です」と、逮捕の日に身元引受人を依頼したことはメディアに大きく取り上げられた。.
 また、参議院議員迫水久常秘書当時、全国の暴走族を大同団結させ、『関東連合を』設立、初代最高顧問として抗争事件を起させぬよう指導した。この当時の教え子たちは現在、地方議会、大企業、役人として活躍しており、現在も彼らは情報を提供してくれている。もちろん、闇社会にも教え子は多く、彼らは組織の大幹部、親分ではあるが、今も関東連合初代最高顧問として熱い尊敬を受けている。.
.
議員生活約30年の小泉元首相“議員立法”一本もなし!が、一民間人の政治ジャーナリスト・作家の渡邉正次郎が発案、または改正させた法律(順不同).
.
*動物愛護管理法の改正.
《ペット飼育者のペット放置、殺害の多さをレビ報道で知り、『重い刑事罰に』、.
と武山百合子議員に国会で提案させ議員立法で改正を実現。今後はペットを金儲.
けに繁殖させるブリーダーや販売業者の取り締まりもより厳しくなる。<動物愛.
護管理法は明治時代に施行。このときまで一度も改正されず>》 .
.
*団体規制法(国家転覆を図った団体を取り締まる).
《オウムに破防法適用を政府が決定。が、5人の公安審査会で否決(委員に破防.
法絶対反対を組織決定している極左弁護士3名。)され激怒。武山百合子議員か.
ら国会質問作成を依頼されたことをチャンスに、衆議院予算委員会分科会で、.
「国家転覆を狙ったオウム真理教に破壊活動防止法を適用できないならば、それ.
に替わる法律を作るのが国家の義務」と質問。.
松浦功法務大臣が「素晴しい質問で、即議員立法ででも」と答弁。議員立法で成立。同時に「公安審査会の委員に破防法絶対反対の極左弁護士三名はおかしいのではないか」の質問も。以降、弁護士を2名に減》.
.
*NPO法.
《河村たかし現名古屋市長が現役代議士時代に発案法律。が、当時の大蔵官僚が.
“金を集めるのは大蔵省以外許さない”と自民党議員らに逆陳情し、廃案にされ.
る寸前に河村議員から相談され、素晴しい法案なので親しい自民党議員たちを半.
分脅し継続審議に持ち込み、次の国会で成立》.
*個人情報保護法.
《武富士顧問当時、「同業者の消費者金融Pがブラックリスト(返済がない悪質なもの)を闇金融に売り飛ばしているので、取り締まって欲しい」と依頼を受け、河村たかし議員に持ち込む。議員室に大蔵省役人を呼んで『取り締まるように』と指示すると、「取り締まる法律がない」と。ならばと河村議員を法案筆頭提案者で議員立法で成立》

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