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2020-07

米同盟国の変質!!


トランプ後も変質続く「アメリカ流同盟関係」 「日米同盟一辺倒」はどこまで維持できるか
薬師寺 克行
2020/03/17 07:45


 アメリカのトランプ大統領が就任して間もないころ、外務省幹部らは異口同音に「日米同盟関係は不動である」と自信をもって語っていた。というのも、大統領就任から間もない2月初め、安倍晋三首相が訪米し、トランプ大統領とともに日米同盟の重要性を確認した共同声明を公表したからだ。

 首脳会談後に公表されたこの声明は冒頭で、

「揺らぐことのない日米同盟はアジア太平洋地域における平和、繁栄及び自由の礎である。核及び通常戦力の双方によるあらゆる種類のアメリカの軍事力を使った日本の防衛に対するアメリカのコミットメントは揺るぎない」

と高らかに歌っている。

 続いて、尖閣諸島が日米安全保障条約第5条の対象であることを明記し、中国が軍事基地化を進める南シナ海については

「緊張を高め得る行動を避け、国際法に従って行動することを求める」

と中国を牽制。北朝鮮に対しても

「核及び弾道ミサイル計画を放棄し、更なる挑発行動を行わないよう強く求める」

という文言が盛り込まれた。

日本もトランプ大統領の「標的」に

 世界中の首脳らが不安や懸念を抱きながらアメリカの新政権を見つめている中、日本の外務省幹部は

「政権発足直後でアメリカ側の体制が整っていなかったこともあって、日本の要求はことごとく宣言に盛り込まれた。これ以上ない100点満点の共同声明だ」「これでトランプ政権になっても日米同盟関係は盤石だ」

と誇らしげに語っていた。

 ところが今、彼らにあのときのような高揚感はない。中国をはじめ貿易赤字国に対する関税引き上げという強硬手段を打ち出した後、トランプ大統領が次にとったのは、同盟国に対する軍事費負担の増額要求だった。日本がその標的の1つの国であることは言うまでもない。

 最も信頼関係があるとされている安倍首相に対しても、トランプ大統領は在日米軍の駐留経費について「日本は我々を助けなければならない」「日本はお金を持っている。裕福な国だ」などと負担増を求めている。

 日米安保条約によってアメリカ軍が日本に駐留しているが、それに伴って基地の賃借料や基地周辺対策などの費用は日本が義務的に払うことになっている。

ところが1970年代以降、日本政府は通称「思いやり予算」という名目で日本人従業員の手当の一部を負担し、後には基本給のほか、アメリカ軍の住宅や娯楽施設などの整備費も負担するようになった。

 あれやこれや合計すると5800億円(2019年度)も負担している。この金額は同盟国の中でも突出して多い。日本政府がどれだけ負担するかについて日米間で5年に1度、見直しをすることになっており、次は2021年3月末が期限となっている。

 ところがアメリカ政府は今回の見直しを機に日本に対して大幅な負担増を求めてきている。その額ははっきりしていないが、アメリカが負担している駐留経費全額の1.5倍の金額を非公式に要求してきていると伝えられている。

これだと日本政府の負担は約80億ドル(約8500億円)にもなるという。とても応じられる金額ではない。

韓国には5300億円の負担を要求

 似たような要求を突き付けられているのは日本だけではない。すでに交渉が始まっている韓国はアメリカとの協議が膠着状態に陥っている。交渉の長期化を受けてアメリカ政府はアメリカ軍基地で働く韓国人労働者に対し、4月1日から暫定的に無給の休職を実施する方針を通知している。

 アメリカの当初の要求額は韓国政府が現在負担している額の5倍の50億ドル(約5300億円)と言われている。交渉は2019年から6回行われているが、まったく折り合いがついていないようだ。

 北東アジアは中国、ロシア、北朝鮮を抱え、世界の中でも軍事的緊張の高い地域であり、アメリカにとっても日本や韓国との同盟関係は重要なはずだ。にもかかわらずトランプ大統領はなぜ、信頼関係を崩すような要求をしてくるのか。背景には、あらゆることを金銭的に計算して得か損かで判断する思考法がある。

 それを具体的に示すエピソードがワシントン・ポスト紙のボブ・ウッドワード氏の著書『恐怖の男』(日本経済新聞出版社、2018年)で詳しく紹介されている。

 トランプ氏が大統領に就任して半年後の2017年7月20日、ティラーソン国務長官、マティス国防長官、コーン国家経済会議委員長の3人が示し合わせてトランプ大統領を国防総省に呼んだ。アメリカ第一主義にこだわるトランプ大統領に国際社会との協調の重要性を説き、主要政策の変更を促そうとしたのだ。

 マティス国防長官らは「ルールに則った民主主義の国際秩序」がアメリカにどういう利益をもたらしているかを説明し、自由貿易体制やイランの核合意などの重要性を説いた。しかし、トランプ大統領は彼らの主張にことごとく拒絶反応を見せた。

 話が米韓同盟に及ぶと、トランプ大統領は「35億ドル(約3700億円)、兵員2万8000人だぞ」とアメリカの負担を挙げ、「駐留する理由がわからない。全部こっちへ呼び戻せ」と大声を出したという。そして、ホワイトハウスに戻る車中で補佐官らに、「彼らはビジネスのことがまったくわかっていない。誰かを守ることばかり願っている」と批判した。

同盟関係の本質を理解できない大統領

 このエピソードは、トランプ大統領が一国の安定や繁栄のために重要な役割を果たす同盟関係の本質をまったく理解していないばかりか、国家関係さえもビジネスと考えていることを明らかにしている。

 トランプ大統領のこうした言動について、大統領選における民主党の最有力候補に浮かび上がってきたバイデン・元副大統領は

「まるで補償金を取り立てる暴力団のように振る舞い、同盟を破壊に向かわせるような態度をとった。彼のせいで同盟関係がお金の議論に置き換えられてしまった」(「フォーリン・アフェアーズ リポート」2020 NO.3)と酷評している。

 今日、同盟関係というのは単にお互いを第三国の軍事的脅威から守るためのものという単純なものではない。日米安保条約が明示しているように、互いに守るべき価値と実現すべき目的を共有し、そのために協力し合う、幅広い意味を持つものになっている。

 日米に限らず、米韓やアメリカと欧州諸国との同盟関係も、自由、民主主義、市場経済などという価値を共有し、そのために協力し合うのが本来の同盟の姿である。ところがトランプ大統領の言動からは、同盟の本質を理解している気配はうかがえない。外務省幹部が自慢していた共同声明は、今やまったく意味を持たない紙切れになってしまったも同然だろう。

 では、トランプ政権が終わればすべてが解決し、アメリカがかつてのような国際協調路線に戻り、世界の秩序維持に中心的役割を果たすようになるのだろうか。おそらくこうした見方は楽観的にすぎるだろう。

 トランプ大統領は極端なケースだろうが、かつてのようにアメリカがあちこちの紛争に介入し、力で解決するという「世界の警察官」の役割を果たすことは今後はないだろう。

 2001年の同時多発テロ以降、アメリカはアフガン戦争やイラク戦争をはじめ、世界各地で「テロとの戦い」に取り組み、多額の財政負担に苦しむとともにアメリカ兵に多数の犠牲者を出してきた。その反動が国内に広がり、「非介入主義」「自国中心主義」が広く支持を得ている。また、中国の台頭によって経済力が相対的に低下していることも否定できない。

日本の外交に求められる「柔軟な対応」

 となると、大統領が代わったからと言って、アメリカの対外政策や安保政策が元に戻ると期待できない。つまりトランプ大統領は極端な例外ではなく、アメリカの変化が凝縮した形で噴出しただけかもしれないのだ。日本の外交、安全保障政策も「日米同盟一辺倒」から、アメリカの変化に合わせた柔軟な対応が必要になるだろう。

 在日米軍駐留経費をめぐる日米間の協議がいつ始まるかはまだ決まっていない。11月に大統領選を控えていることもあり、アメリカが妥協を許さない強い姿勢で臨んでくる可能性が高く、厳しい交渉になるだろう。

 19世紀にイギリスの首相を務めたパーマストン子爵が有名な言葉を残している。

「わがイギリスにとって、永遠の同盟もなければ永遠の敵もない。あるのはただ1つ、永遠のイギリスの国益のみ」。

 これを現代に当てはめれば、トランプ流の現実主義を意味していると受け取れる。しかし同時に、日米同盟関係を「不動のもの」とせず、日本にもしたたかな外交が必要である、と受け止めることができる言葉でもある。

㊟確かに日本ももっともっとしたたかな作戦を。。。と言いたい。しかし、75年間、我が国が戦争に撒き込まれなかったのは、米軍の核の傘があったのは否定しようがない。そうしましょうか?皆さん?
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プロフィール

長官官房

Author:長官官房
渡邉 正次郎(わたなべ しょうじろう).
政治ジャーナリスト・作家
レコードヒットチャート編集長を経て、衆議院議員小峰柳多秘書、参議院議員迫水久常秘書となり、多くの政治家の選挙参謀として活躍。現在、政治・社会評論、講演の傍ら、何人もの政治家ブレーンとして『国会質問、演説原稿』等を依頼され、選挙参謀としても活動し、全員当選させている。.
 99年の東京知事選で石原慎太郎を担ぎ出させ、最後に名乗りを挙げさせる。投票日昼に「石原は165万票で当選」とマスコミ取材に応え、組織を持たない石原の票読みを的中させ驚かせた。また、オウム真理教の看板男、上佑史浩が「数百人のジャーナリストとお会いし、唯一人信じられたのは渡邉先生です」と、逮捕の日に身元引受人を依頼したことはメディアに大きく取り上げられた。.
 また、参議院議員迫水久常秘書当時、全国の暴走族を大同団結させ、『関東連合を』設立、初代最高顧問として抗争事件を起させぬよう指導した。この当時の教え子たちは現在、地方議会、大企業、役人として活躍しており、現在も彼らは情報を提供してくれている。もちろん、闇社会にも教え子は多く、彼らは組織の大幹部、親分ではあるが、今も関東連合初代最高顧問として熱い尊敬を受けている。.
.
議員生活約30年の小泉元首相“議員立法”一本もなし!が、一民間人の政治ジャーナリスト・作家の渡邉正次郎が発案、または改正させた法律(順不同).
.
*動物愛護管理法の改正.
《ペット飼育者のペット放置、殺害の多さをレビ報道で知り、『重い刑事罰に』、.
と武山百合子議員に国会で提案させ議員立法で改正を実現。今後はペットを金儲.
けに繁殖させるブリーダーや販売業者の取り締まりもより厳しくなる。<動物愛.
護管理法は明治時代に施行。このときまで一度も改正されず>》 .
.
*団体規制法(国家転覆を図った団体を取り締まる).
《オウムに破防法適用を政府が決定。が、5人の公安審査会で否決(委員に破防.
法絶対反対を組織決定している極左弁護士3名。)され激怒。武山百合子議員か.
ら国会質問作成を依頼されたことをチャンスに、衆議院予算委員会分科会で、.
「国家転覆を狙ったオウム真理教に破壊活動防止法を適用できないならば、それ.
に替わる法律を作るのが国家の義務」と質問。.
松浦功法務大臣が「素晴しい質問で、即議員立法ででも」と答弁。議員立法で成立。同時に「公安審査会の委員に破防法絶対反対の極左弁護士三名はおかしいのではないか」の質問も。以降、弁護士を2名に減》.
.
*NPO法.
《河村たかし現名古屋市長が現役代議士時代に発案法律。が、当時の大蔵官僚が.
“金を集めるのは大蔵省以外許さない”と自民党議員らに逆陳情し、廃案にされ.
る寸前に河村議員から相談され、素晴しい法案なので親しい自民党議員たちを半.
分脅し継続審議に持ち込み、次の国会で成立》.
*個人情報保護法.
《武富士顧問当時、「同業者の消費者金融Pがブラックリスト(返済がない悪質なもの)を闇金融に売り飛ばしているので、取り締まって欲しい」と依頼を受け、河村たかし議員に持ち込む。議員室に大蔵省役人を呼んで『取り締まるように』と指示すると、「取り締まる法律がない」と。ならばと河村議員を法案筆頭提案者で議員立法で成立》

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