スパイ容疑北大教授 中国[保釈」を
文春オンライン11/27(水) 6:00配信
9月に北京を訪問し、中国当局に拘束されていた北海道大学の岩谷將(のぶ)教授(42)が11月15日に解放され、無事帰国した。
岩谷氏は中国社会科学院近代史研究所の招聘で9月3日に北京入りした。8日、国家安全省の関係者が岩谷氏の滞在先ホテルを捜索し、国家機密に関わる資料を押収した。取り調べに対し、岩谷氏は過去にも同様の資料を収集していたことを認め、中国の刑法と反スパイ法に違反している疑いが濃厚になった。
中国当局によれば、容疑を認めた岩谷氏に反省を示す文書を提出させ、保釈したという。
「首相要請で進展」(16日付産経)などと日本政府の手柄を強調する向きがあるが、それは過大評価だろう。日中間には拘束事案が起きた際、4日以内に相手側に通告する規則がある。外務省や首相官邸は9月13日までに事実を把握したはずだが、日本のマスコミが嗅ぎつけて10月中旬に報じるまで1カ月以上も沈黙してきた。
共産党関係者は、「今回は、多分に中国の事情による解放だった」と明かす。
中国が外交カードを狙い揺さぶり目的に敵対国の人物を拘束するケースは少なくない。たとえば昨年12月、華為の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者がカナダ当局に逮捕された直後、中国当局に拘束された元外交官のマイケル・コブリグ氏などだ。
当初は楽観的だった中国が懸念し始めたこと
ただし、岩谷氏の件は国家安全省の独断だったとみられる。「安全省は以前から岩谷氏に疑いを抱いていた。それだけだ」(同前)。実際、拘束が明るみに出た直後の中国は「日中関係とは関係のない話だ」(華春瑩外務省報道局長)と驚くほど楽観的だった。
時間の経過とともに中国が懸念を強めたのは、学術交流に支障が出ることだったという。政治制度や普遍的価値で他国と連携しにくい中国は近年、「文明」を売りに各国との人的文化交流を進めている。日本にも会議開催を呼びかけており、歴史研究者の交流停止はマイナスと見たようだ。
さらに気にしたのは、来年春に習近平国家主席の国賓訪日が控える中での、日本の世論だ。10月発表の「言論NPO」の共同世論調査で、中国に良い印象を持たない日本人は85%近くになった。状況改善に向け、動き始めたところで岩谷氏の事件が起きた。「国益」と岩谷氏を天秤にかけて、解放に踏み切ったようだ。
過去にスパイ罪で起訴された9人と岩谷氏の行為に大差はない。
得られる教訓があるとすれば岩谷氏がどのような資料を持ち出そうとしたかを明らかにすることだが、その可能性は低そうだ。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年11月28日号
㊟これで日本政府に恩を着せたつもりか。。。まだスパイ容疑で逮捕されたままの日本人が数十人いる。ところが情報は何一つ入って来ない。やはりゴキ醜国に行くのは危険です。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://kotodamayogen.blog.fc2.com/tb.php/10914-1e535009
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)