【2012年 あれからどうなった? 事件な現場と話題な人たち】12・16 落選者の凍える新年
<仙谷由人>
うつろな目で完敗のおわびを繰り返した民主党の仙谷由人(66・徳島1区)。進退については「選挙結果を分析し、よく考えたい」と茫然自失だった。
地元の秘書は「3カ月くらいは白紙です。年末年始はお世話になったところに挨拶回りをします」と言うが、年齢を考えても、このまま引退となる可能性が高い。自民は選挙前から「0増5減」の定数削減を主張していて、徳島は削減対象になっているからなおさらだ。
<田中美絵子>
女刺客となった民主党の田中美絵子(37・東京15区)。落選後、AV出演を依頼されたとか、キャスター転身をTV関係者に打診したとかウワサされるが、次も同じ選挙区で出馬する気だ。
「選挙用ではない正式な事務所を探したいと言っていました。既に選挙区の江東区に住まいを移しています」(関係者)
<横粂勝仁>
孤独な無所属で菅直人に挑んだ横粂勝仁(31・東京18区)も、再挑戦を決めたという。1000万円に膨らんだ借金の返済が当面の課題だが、弁護士資格を使うのではなく、文化人活動で稼ぐつもりだ。
「芸能事務所と契約を結びました。タレントではなく、政治を経験した『文化人』枠です。メディアから声を掛けていただけたら、いろいろと発言していきたい。現役時代に断っていたクイズ番組にも興味はあります」(横粂本人)
<福田衣里子>
普通の女の子に戻った日本未来の党の福田衣里子(32・比例近畿)は、既に旦那のいる大阪に引っ越し、「次は白紙」とのこと。
講演活動に力を入れるという。
<磯谷香代子>
09年に比例でタナボタ当選し、「フリーター議員」「女・杉村タイゾー」と呼ばれた民主党の磯谷香代子(47・愛知14区)は引退宣言。
「愛知に戻って、仕事を探します。スーパーの『イオン』でレジ打ちのバイトでもやろうかなあ。岡田さん(克也)に雇ってくれないか頼もう!」(磯谷本人)
無職で迎える新年は、寒さが一層こたえそうだ。(日刊ゲンダイより)
芸能界追放の声!! こいつを参議院選に担ぎ出さなくて良かった!板東英二の銭ゲバ“脱税”人生には参ったネ!
実はいまから20年近く前の話だが、私は板東英二を参議院選挙に全国区から立候補させるべく動いた。彼がメインでフジテレビ系・関西テレビ制作の土曜日朝8:00のからワイドショー『土曜大好き』の司会をしている時だ。その時期は夏だった。
理由は選挙参謀として数多くの政治家を当選させてきた経験や、持って生まれた霊的直感力で、「この男は票が獲れる!」と閃いたからだ。思い立ったらすぐ行動に移すだけに、即座に当時昵懇にしていた関西テレビ社長と連絡を取ると、折り返しやはり親しい政策担当常務から、
「どんなことなのかきかせてよ。本人に説明しなきゃならないから」と電話が入った。理由を説明すると、「なるほど‥正次郎が言うんだから間違いないだろうな。わかった。ただ、当日、社長も俺もゴルフでいないから立ち会えんよ」と。
土曜日の番組終了後に関西テレビ役員室でとなり、その日早朝、大阪に飛んだ。関西テレビ役員室に顔を出すと日曜出勤を命じられた役員担当の女性秘書が、
「社長室,常務室どちらでもお使いくださいとのことです」
で、「コーヒーもお茶も御心配なく。お休みの日なのにごめんなさい」と、少しだけ遠慮して、常務室を借りることにして案内してもらった。番組終了30分前だ。やがてドアに小さく、いや、恐る恐るという感じでノックの音が聞こえた。
「どうぞ」
板東がTシャツ短パン姿で小さなバッグを手にドアの前で、「板東英二と申します」と。おずおずしている。こりゃ、社長か常務が「うるさい大物だから」などとプレッシャーをかけたのだろう。
「気を楽にしてください。渡邉正次郎です」
と常務室の応接セットに板東をかけさせた。
「単刀直入にいいましょう。板東さん、参議院議員全国区に立候補しませんか?」
板東は私の目を見たまま、返答に困っている様子。常務から話の内容を聞いているのだろう。とても決断を下せる時間もない。ただ、テレビ局の重役からの命令だから止むを得ず、東京から来るうるさい男と会ったという感じではない。迷っているのだ。嬉しさもあったろう。
その時は、「あまたもすぐ決心はできないでしょうから、また日を改めて・・」別れた。
それから大分経って、そろそろ再プッシュという頃、確かな記憶ないようではないが、突然、ニュースで『板東英二と株取引で暴力団関係者とトラブル・・・』の報道が流れ、選挙への担ぎ出しをストップしたことがある。
あれから約20年近い。また板東のカネにまつわる事件だ。20年近く前の事件はともかく、今回の脱税事件が彼の人生を完全に暗転させる内容のようだ。以下、いくつかの新聞記事を紹介する。
「ワシ、1日も休みいらんねん」が口グセらしい。
12月27日、板東英二(72)の個人事務所兼番組制作会社「オフィスメイ・ワーク」が、05年から11年8月期までの7年間で約7500万円の申告漏れを名古屋国税局に指摘されていたことが分かった。うち約5000万円は所得隠しと判断。重加算税を含め追徴課税は約2800万円にのぼるという。
イベント企画会社にテレビ番組の制作や商品開発を外注したように装ったり、倒産した自動車販売会社に金を貸したように見せかけていた。これらは板東の主導によるものだったという。
88年から23年間、国税庁のPRをやっていて、07年には感謝状までもらっている。それなのに納税意識は低かった。年末年始もオンエア予定の番組はびっしりで、今頃テレビ局は頭を抱えている。実際、正月に放送予定だった名古屋ローカルの冠番組はオンエア中止が決まったが、“銭ゲバ”ぶりは昔から有名だった。
「カネを稼ぐのが大好きで、あらゆる副業に手を出し、失敗すれば後輩や芸能人から借金していた。野球場で引退した選手を見つけると、野球の話そっちのけで『うちの事務所に来~へんか~』と熱心に勧誘。仲のいい星野仙一が楽天の監督になったときは、『これで東北の財界にコネができたわ~』と喜んでいたほどです」(球界関係者)
中日入団1年目のオフにジュークボックスの営業を始め、その後もサウナ、ナイトクラブ、麻雀荘、割烹料理店、牛乳宅配業、株取引、通販事業と手当たり次第にやってきた。あまりにサイドビジネスが忙しく、肝心の野球解説はブースで爆睡していたことも。ある球界OBはこう話す。
「口から生まれてきたのかというくらいよくしゃべる。会話で人を巻き込む力があるので、商売人には向いてるなと思った。74年に中日が優勝したときに自分で歌った『燃えよドラゴンズ!』のレコードを発売したり、自分で考えたロゴをつけた服を売ったり。ウソかホントか税金対策のために扶養控除の欄に親戚中の名前を入れて、申請の紙を2枚も3枚も書いていたという話も聞いた。昔ならいざ知らず、今は調査も厳しいだろうに、それでも必死にセコイことをやってるなんて、70過ぎてみっともないね」
カネに執着する理由を「入団時の契約金を父が株式投資につぎ込んで失敗したこと」と本人は語っているが、“カエルの子はカエル”だったか。(日刊ゲンダイ)
所得隠し協力先に1500万円謝礼か 板東事務所問題
タレントの板東英二さん(72)の個人事務所による所得隠しの問題で、板東さんが約15年間にわたって架空外注を主導し、所得隠しに協力した取引先に謝礼を渡していた疑いがあることが、朝日新聞が入手した資料と関係者への取材でわかった。取引先の関係者は「この間に1500万円前後は受け取った」と認めている。
板東さんの事務所「オフィスメイ・ワーク」(名古屋市)は、大阪市のイベント企画会社や同市の別のイベント企画会社にテレビ番組の業務を外注したように見せかけ、所得を隠したことが入手した資料でわかっている。
関係者によると、板東さんの事務所が企画会社側に架空請求を指示。企画会社側が請求書を送ると、事務所から口座に入金され、必要経費を差し引いた残りを板東さんや事務所の関係者に現金で還流させていた。
これらの企画会社は、所得隠しに協力した謝礼として架空請求額の15%を受け取ったとされ、その割合は事務所側で設定されたという。
この報道後、東京キー局の某編成局長に今後の番組に板東を起用するかどうか尋ねると、
「存在感はあるんですが貴重という訳でもないですし今後は難しいでしょうね。脱税は絶対拙い。しかもあちこちの情報ではタチが悪すぎる。国税のPR活動までしていたんじゃ・・・」
と彼のタレント人生は終わったことを暗示した。
最後に付け加えると、板東と初めて会った私の印象は、「実力者や権力者の顔色をうかがうような目の動きをする男だな。ま、親しみやすさで票は集められる」だった。
すがはらくんへの手紙は新年2日に・・。